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待ちに待った野田さんと行くカヌーツアーに行ってきた。

1週間前までは土曜は晴れの予報だったのに、直前になって土日とも雨模様だという。

ものすごく楽しみにしていたのに2日とも雨だなんてツイてない。

どうせ川を下り始めたら濡れるので雨が降っても関係ないし、と気を取り直して深夜1時に出発した。

最後のPAで車中泊するつもりだったのにうっかり降りてしまい、仕方なくコンビニの店員に断りを得て駐車場で仮眠を取った。朝目が覚めるとやっぱり雨が降っていて気持ちが沈む。

ここから約20キロほどの川のほとりが集合場所となっていた。

本当ならこのツアーを教えてくれた友人と行く予定だったのが急遽行けなくなったと連絡が入り、一人で行くことになってしまった。

いつも道に迷ってスッタモンダするので少し早めに出発したけれど、友人が詳しい地図を送ってくれていたおかげで迷うことなくスムーズに現地に到着することが出来きた。

到着すると数名のスタッフの方と挨拶を交わし、すぐに準備に取り掛かかった。

今回むぎと二人で下るためにいつもお世話になっている姫路のカヌーショップから借りてきたレンタル艇のインフレータブルカヤック(ゴム製のカヤック)に空気を入れる。

わざわざ姫路から借りてきたのは、ここにむぎと乗ってみたいカヤックがなかったからだ。

前日に入れ方のレクチャーを受けたのに、早速どうやるのか分からなくなってしまっていた。困っているとスタッフの方が手伝ってくれ、何とか準備完了。

野田さんの現在の2匹の愛犬

そうこうしているうちに野田さんの乗った車がきた!

野田さんは2頭の愛犬とともにやってきた。

愛犬はなんとボーダーコリー。

このツアーに申し込みをしてから、半年ほど前に買ったアウトドアの雑誌に愛犬とカヌーをしている人の記事がトップに出ていたことを思い出し、もしや?と思い見返してみると、それはやはり野田さんだった。

そこにボーダーと一緒にカヌーを楽しんでいる姿が載っていて、ちょっとガッカリしたことを思い出す。

「今回犬と参加させていただきます。よろしくお願いします!」

意を決して野田さんに聞いてみた。

「あのー、ガクの血を引いたワンコはもう飼っていらっしゃらないんですか?」

「ガクの子どもは出来が悪かったんですよ」それだけ言ってどこかへ行ってしまった。

イケないことを聞いてしまったか。。。

挨拶もそこそこに今度はテントの準備に取り掛かかった。

この頃から雨が小降りになってきていた。

ようやくむぎも車から外へ出してみた。2頭のボーダーは男の子と女の子でアレックスとハナちゃんといった。

むぎはかなり背毛を逆立てていたけれど、ケンカすることなくなんとかやっていけそう。

2人はノーリードだったけれど私はリードを本部であるテントの柱につないでおいた。そうしたら幹事である小畠さんが、「繋いでると可哀想だから離してあげては?」と言ってくださった。

でもテントでは食事を作っていたこともあり心配だったのだが、厨房に入ってきたら怒るから大丈夫ですよ、

と言ってくださったので少し不安もあったけれどお言葉に甘えてリードをつけたまま離してみた。

すると案の定厨房の中に入ろう入ろうとして「コラッ!ダメ」となんども怒られていた。

私は苦笑いしながら、しかしこれなら遠くへは行かないだろうと安心してテントを組み立てた。

準備を終えた頃、みんなで昼食をとった。

今回のツアーには食事が4食付いていて、食事を作る専門のスタッフの方もいて本格的でとても美味しい。

食事を終えるといよいよ出発。

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1日目のカヌーツアー

スタッフと私達を含め総勢30人以上。スタートは上流地点で、そこまではチャーターしたバスで移動する。むぎももちろん一緒にバスに乗る。

野田さんとワンズ達はスタート地点まで自分の車で移動していた。

バスで走ること約20分。スタート地点に到着すると、すでに全部のカヌーが並べられていて、ここでカヌーを借りる人は好きなカヌーに乗って出発する。

うちはもちろんインフレータブル。

ネイチャーバウンドのスンコシだ。

私自身このカヤックに乗るのは初めてで、しかもむぎを乗せての長距離なので不安と期待が入り混じる。

早速むぎをカヤックに乗せてみた。

すんなり乗ってくれ、しかも大人しくじっとしている。

そして漕いでみると思いのほか舵取りは簡単だった。

普通のカヌーに比べて大きい分操作が大変だと聞いていたので拍子抜けしたくらい。

これなら皆についていけそうだと安心する。

前も後ろも余裕があって、これならテントをつんで河原でキャンプをしながら下ることも出来るな、などとあれこれ夢を膨らませた。

この頃には雨も完全に止んでいた。

今回のツアーがカヌーやカヤック初体験の人もいて、キャーキャーいいながらみんな楽しそうにパドルを操作していた。

そんな中、野田さんはアレックスを乗せて悠々自適に漕ぎ始めていた。

あれ?ハナちゃんは乗せないのか~アレックスは何に吠えているのか、終始何かに向かって吠えている。

むぎが大人しく乗っているので周りのみんなが「むぎはお利口さんだねぇ、落ち着いてるよねぇ」と言ってきた。

ただビビッてるだけなんだけど^^;

いろんなタイプのカヤックやカヌーがあったけれど中には見たこともないカヤックがあった。

スタンディングパドルボートといって立ったまま乗るらしい。

へえ、面白そう。

後で私も乗せてもらったけど操作が結構難しく思うように前に進めない。

でもサーフィンも出来そうで興味が湧いた。

アレックスは余裕綽々で、凛々しく立って前方を眺めながら乗っている。

聞くと100回以上沈の経験をしているという。

むぎは沈したらもう二度と乗らないだろう。

だからむぎとの沈は絶対に許されない。

そんな話をしながら並行して下っているとアレックスが私のカヤックに乗り込んできた。

嬉しくなって記念に写真を撮ってもらった。

そうこうしている内に今回初の瀬がやってきた。

ビデオを撮ろうと準備をしているとカヤックが横向きになってしまった。

「そんなことしてるヒマは無いですよ!早く漕いで漕いで!!」「ああ、はい!!」

むぎはあわてる様子も無く、ちゃんと前方を見ながら乗っていた。

ほほう、やるじゃないの。

まぁ、大した瀬ではなかったけれど。

野田さんがすかさず「むぎはどうでした?」と聞いてこられたので「全然大丈夫でしたよ」と余裕の返事をしておいた。

でも今回が初のツーリングで良かったと思ったのは、大勢の人が一緒に下っていたことだ。

これはむぎにとっては安心感があったに違いない。

そして犬のアレックスも下っていたのだから。

野田さんは終始むぎのことを気にかけてくださり、むぎを見ると「むぎ~」と呼んでは頭を撫でてくれるのだった。

そして「やっぱり雑種はいいなぁ」と言った。嬉しくてなんだかホッとした。

この瀬を越えた後はみんなで並んで記念写真を撮ったり、並んだカヌーの上をどこまで行けるか走ってみたりしてみんなで遊びながら楽しく下っていった。

私もやってみたかったけど、ウェットスーツが濡れると替えを持ってきてないので明日も濡れたウェットスーツを着なくてはならず、寒くは無いけど濡れたのを着るのは嫌だと思い、むぎがいることを理由に断った。

今思うとすごく楽しそうだったのでやっておけばよかったと少し後悔。

それからもう少し下って休憩タイム。

岸から車で駆けつけたスタッフの方が温かいお茶やお菓子を用意してくださっていて、みんなで寛いだ。

むぎはリードを離してみたけど、やっぱりオヤツの前から離れない。

そしてもらえないと分るや否やどこかへ行ってしまった。まったくもう!

むぎが家へ来たころは食べ物への興味がまったく無かった。

モチベーションを上げてトレーニングするために美味しいいろんなオヤツをあげるようにしていたらどんどん執着するようになり、最近はダイエットの為にご飯の量を減らしたせいで、ますます卑しくなってしまった。

これは私の責任だ。

次にやってきた2つ目の瀬も難なくクリア。

そして3つ目の瀬に入ったとき、波しぶきがバサッとむぎにかかってしまい、そこから瀬に入るたびにビビッて後ずさりし、私の股の間に入り込んでくるようになってしまった。

股の間に入るのは構わないのだけど、そうするとパドルが漕げなくなってしまうのでこれには困った。

大した瀬ではないので漕がなくても沈することなないけれど、これがちょっとした瀬になると横向きになって沈したり、岩に激突してしまう恐れがあるのだ。

まぁ、そんな瀬を行くのはまだまだ先の話だしその頃にはアレックスのようにデンと構えるようになってることを祈ろう。

もう一度休憩タイムがあり、次はお酒とつまみが増えていた。

カヌーはお酒を飲んでも下れるからいい。

いや、法律で規制されていないだけか。

私はトイレが近くなってきて、その辺りでしなくてはいけなかったのでキャンプ場までガマンするために次は何も飲まなかった。

むぎにはオヤツを持ってきていたので少しだけあげる。

アレックスにもあげてみたけど、こんなのいらねぇ!とポイされてしまった。

それまで一度も吠えることがなく「この子の吠えた声をまだ聞いていない」などと言われていたむぎが、急に私に向かって「ワンワン!ガウガウ!」吠えて唸って激しく穴を掘り始めた。

突然の出来事にみんなボーゼンとして見ていただろう。

むぎの言い分はこうだ「よくもこんな乗り物にぼくを乗せてくれたな!コノヤロー!」当たるところがないので穴を掘った、という訳。

つまり怒ってるのである。

私は苦笑いするしかなかった。

そろそろ疲れてきたなと思った頃にキャンプ場へ到着した。

むぎは一目散に厨房にかけて行った。今夜のご飯はおでんとスペアリブだった。

いいに匂いがたちこめている。

犬でなくとも厨房に向かってしまう←私が卑しいだけか。

やはり飼い主に似るというのは本当みたいだ。

むぎにはあげられないので、とっておきのオヤツ、馬のアキレスを一本まるまる与えた。

ふと見るとアキレスが無い!

どこだ?と探していたらハナちゃんに奪われたようで少し離れたところで美味しそうに食べていた。

アレックスもアキレスが気になる様子で、でもハナちゃんは近づけさせないほどのオーラを放っていた。

むぎは優しいからあげたのか、それとも雌犬に弱いのか?

目で訴えるむぎ。

余分に持ってきていなかったので「奪われたあんたが悪い」と一喝し放っておいた。

後で聞いた話によると、ハナちゃんは最近腎臓を悪くして手術をしたばかりだったそうだ。

だからカヌーには乗せなかったらしい。

食べ物も病院食で、でも全く手をつけず、アレックスが全部食べてしまっていた。

ん?アキレス食べたからじゃないの?一応野田さんには「ハナちゃん馬のアキレス食べてるけど大大丈夫ですよね?」と言っておいたけど大丈夫だったんだろうか。。。

テーブルでは野田さんの執筆した本も売られていた。

けっこう読んだと思っていたけどまだまだ読んでいない本が沢山あってその内の2冊を買い、サインをしてもらった。

ついでに自分のパドルとむぎのライフジャケットにもサインをお願いしたら快く書いてくださった。

食後は野田さんが活動している川の学校の話をスライドをみながらみんなで聞いた。

野田さんの話が始まると、私の足元で寝ていたむぎがすっくと起きあがり、野田さんの足元へ行って寝た。

なんで?私の推測では、恐らくみんなの前で話をする野田さんがこの中で一番偉い人だと判断し、その偉い人の側に行ったのではないかということだ。

むぎは世渡り上手な犬なのだ。

私はこういうことが出来ない。

見習わなくちゃ。

そしてなぜかハナちゃんが私の足元で寝ている。

どういう訳かハナちゃんに気に入られたみたいで、翌日も私の側に来るようになった。

アキレスを食べてから何か美味しいものが出るとでも思ったのだろうか?

もちろん何もあげていない。

むぎにオヤツをあげようとしたら突然ハナちゃんがむぎにガウッてきた事があった。

むぎも負けじと応戦、一触即発だったので間に入ってすぐ止めた。

それからむぎはハナちゃんがニガテになったみたいで、「おいで」と呼んでもハナちゃんが私の足元にいるので横目でチラリとハナちゃんをみると去っていくのだった。

しかし翌日には仲良くなっていて、3人でつるんでどっかへ行ったり、かと思うと各々が思い思いに過ごしていて、見ているとなかなかいい関係を築いていると思った。

川でナマズをモリでついたと言って上がってきた若い男の人がいた。

で、デカイ!こんな大きなナマズは見たことがなかったので驚いた。

これもきっと川の学校で学んだのだろうと思った。

あとでうなぎの蒲焼風に味付けしたナマズをいただいたけどかなり美味しかった。

夜は焚き火を囲んで宴会が始まった。

私はこの時までに野田さんの本を10冊近く読んでいて、いろいろ質問したいことが山ほどあった。

なのにいざとなると何を聞きたかったのかすっかり忘れてしまっている。

一つだけ思い出して聞いてみた。「ガクとユーコンを下っていたとき、生魚を与えてましたよね?あれって骨はそのままであげてたんですか?」すると

「いや、生魚はよほどお腹がすいてないと食べませんよ。普通は火を通してからあげます。骨はそのままあげても自分でちゃんと取って食べますよ」

えーっつ、骨は自分で取るの?すごい!

私は小骨がのどに詰まらないのか心配で聞いてみたのだけど、自分で骨を取って捨てるなんて凄すぎるんじゃない?と思った。

むぎは多分骨好きだから食べてしまうんじゃないかと思う。

今度新鮮な魚が手に入ったら生のまま与えてみようかな。

どんな反応を示すだろう?もし食べたら一度取り上げて三枚に下ろしてから与えようか。

しかし寄生虫とか大丈夫なのだろうか、色々と不安がよぎる。

そんなこんなで夜は更けていきまだ11時だったけれど、連日の早起きと体の疲れがピークに達し、強烈な睡魔に襲われた。

もうダメだ。明日もあるしもう寝よう。

みんなはまだまだおしゃべりに夢中になっていたけれど私は一足先にテントに入った。

むぎも呼んだらすんなりテントに入ってくれた。

全然寒くないけど念のためにヒートテックのシャツとトレーナー、フリースにダウンを着て冬用の寝袋にくるまって眠りに付いた。秒殺だった。

夜中、ふと目が覚めた。

「暑い!!」見ると汗でびっしょり。

急いでダウンとフリースを脱ぎ捨て、ついでに寝袋もはいだ。

外は雨が降っている音がする。

むぎは大丈夫かとみてみると大丈夫そうだ。

そのまままた眠ってしまった。

朝起きると雨は完全に止んでいた。

風邪は引いてないかと心配したけど全くもって平気だった。というのも11月とは思えぬ暖かさで、全く寒くないのだ。

この日は全国的に暖かかったようだけど、徳島は特に温暖らしく冬も過ごしやすいのだそうだ。

それで野田さんも永住することに決めたと言っていた。

寒いのがニガテな私はいづれ移住するならこういうところがいいな、と思った。

朝食を食べ終えると早速準備に取り掛かる。

テントで着替えたり荷物を車に運んだり忙しくしていると、むぎが付いてきている。

ははん、さては置いていかれるんじゃないかと心配したな。

「まだ帰らないよ、帰るときはちゃんと声掛けるから遊んどいで」そういうとむぎは安心してまた近所に散歩に出かけた。

出発の段になり、むぎを探すと焚き火の前でおじさんと暖をとっていた。

うしろ姿が人間くさくて笑える。

「さあ、行くよ!」声を掛けても知らんフリ。

おじさんが言った。

「行きたくないってよ。俺がみといてあげるから今日は一人で行ったら?」

気持ちは分かるけどそういう訳にはいかんだろう。

それに今回のツーリングは今後の為の練習の意味もある。

仕方が無いのでリードを引っ張って河原へ連れて行った。

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2日目のカヌーツアー

今日のスタートはこのキャンプ場からだ。

カヤックのところまで来るとむぎも観念したのか大人しく乗った。

よしよし、偉いぞむぎ。

スタートするとすぐに瀬があり、沈する人もいたけどインフレータブルカヤックは安定性抜群で少々の瀬ぐらいじゃ絶対沈しないと確信がもてるようになっていた。

やっぱりむぎと下るならこれしかないな。

今日のツーリングはのんびりゆっくりみんなでお喋りを楽しみながら下った。

途中、むぎをスタンディングパドルボートに一人で乗せて遊んだりもした。

誰かがわざとこのボートに突進してきて軽くぶつかった弾みでむぎが川に落ちかけた。

落されたらたまったもんじゃないと思ったのか、不意にむぎが泳ぎだした。

ん?さては岸に上がって逃走する気だな。

むぎの作戦を予感した私は少しだけ犯人を泳がせ、すぐに監獄、いやカヤックへと回収した。

かくしてむぎの逃亡劇は3mで幕を閉じた。

どうやら泳ぐのも慣れてきたようだ。

突然の出来事で写真も動画も取り損ねたのがなんとも残念。

ふと野田さんを見ると、まさか!カヤック漕ぎながら寝てる!

アレックスまで寝ていた。

長閑な光景にちょっと笑ってしまった。

2つの瀬を越えた辺りで休憩タイム。

ハナちゃんも遊びに来ている。

野田さんは仰向けになってお昼寝を始めた。

お疲れのご様子だ。

この頃にはむぎのリードもはずして完全フリーにさせていたけどもうどこかへ行ってしまうんじゃないかという心配は完全になくなっていた。

トイレがガマン出来そうに無かったのでヤブの中へ入った。

用を足して戻ろうとしたらむぎが付いてきていた。

どうやら女性陣がこぞってヤブへ行くものだから、何かいいものがあるに違いないと思ったらしい。

「こらー!こっちへ来るんじゃない!あっちへ行ってな!」犬といえども見られるのは恥ずかしいものだ。

この後はゴール地点まで漕いで終了となる。あと少しになってハナちゃんもカヌーに乗って下ってきた。

ハナちゃんも慣れたもので、大人しくじっとして乗っていた。

この辺りから流れがかなり緩やかになり、一生懸命漕いでいるのになかなか前へ進まない。

先頭グループにいたのにいつの間にやら最後尾になっていた。

流れがないとこのカヤックは進むのが大変なのだ。

もう腕が限界!と思ったとき、ゴールが近づいていた。

早く!早く!と急かされる。

チャーターしていたバスが次の結婚式場へ行かなければならず時間がないのだという。

カヤックに大量に付いたむぎの毛を洗い流したかったけれど時間がなくそのままバスに乗ってキャンプ場へと戻った。

キャンプ場へ付くとお昼ご飯が待っていた。

カルボナーラスパゲッティとポトフ、朝ごはんの芋ご飯をおにぎりにしたものと夕べのスペアリブがまだ残っていたので身だけ少し貰ってお腹いっぱい食べた。

それからカヤックの空気を抜いてたたみ、テントもたたみ、荷物をすべて車に積んでからみんなで集まった。

このカヤックは準備も後片付けも手間がかかって面倒だ。

この頃からポツリポツリとまた雨が降り出した。

今回のツーリングは工事やらなんやらいろいろあって、いつもよりかなり短いコースになっていたらしい。

2日とも限界ギリギリだったので私としては助かった。

このあとは野田さんへの質問タイム。

みんなの前で聞くほどの質問などなかったので他の人の質問を黙って聞いていた。

半分船をごぎながら。。。

私だけじゃない、みんなお疲れなのだ。

野田さんは近い将来今度は筏でユーコンを下る計画を立てているそうだ。

どんだけユーコン好きなんだろう?

野田さんは恩年73歳。元気だな~と思った。

ふと見るとむぎがいない。

話をききながら目で探していたら、すぐそばにあるる小屋の横(漁業組合の鮎の密漁監視小屋)で振っている尻尾の先だけが見える。

昨日は誰もいなかったけど今日は数人が来ていた。

可愛がってもらっているんだろうと思い、放っておいた。

しばらくして見てみると小屋からむぎが摘みだされていた。

勝手に入ったのか何か悪さをしたのか。

慌ててむぎを迎えに行った。

「すみませ~ん!」

むぎは2日間ノーリードで自由だったので今まで見たこと無いほど生き生きとしていた。

カヤックに乗っているとき以外は。

今回の件でノーリードにしてもどこかへ消えていなくなることは無いということが分かった。

何か夢中になってるものがない限り呼べば戻っても来る。

私にとっては嬉しい発見だった。

元野良だったむぎは私がいなくてもきっと独りで生きていけるからどこかへ行ってしまうのではないかとずっと不安だったのだ。

近頃はドッグランへ連れて行ってもすぐに飽きて帰ろうと言う。

やっぱり囲いのない自由な空間がいいのだなと思う。

こういう田舎だとノーリードにも出来るけど、家に戻るとそういう訳にはいかないのが残念だ。

野田さんがノーリードに出来る田舎へワンコの為に移住したのも頷ける。

だだし、今ではこういう河原くらいでしかノーリードに出来ないのだと不満を漏らしていた。

質問タイムが終るとみんなで記念写真を撮ってツアーは終了した。

私はカヤックをレンタルしていたので返しに行かなくては行けない。

挨拶もそこそこに姫路へと急いだ。

この頃には雨が本降りになっていた。

なんてツイてた2日間だったろう。

睡魔に襲われながらもなんとか無事返却し、帰宅した。

ここからまた片付けが待っている。

ウェットや服を洗って干し、濡れたままたたんだテントをもう一度部屋で組み立てて乾かした。

するとむぎがテントに入ってきた。

余程テントが気に入ったのか。

いや、多分テントのような囲いのあるハウスが落ち着くのだと思う。

家にはむぎのベッドが二つ置いてあるけどハウスはない。

これから寒くなるし、ちょっと囲いでも作ってみようかな。

いろんな発見をして、楽しくてエキサイティングなツアーはこうして幕を閉じた。

野田さんは言った。「かわいい犬には旅をさせろ、犬にも人間の子どもと同じようにいろんな経験をさせるべきである」

私も同じ考えだ。

犬もいろんな経験をすることで学習し、自分で考え成長する。

経験は楽しいことばかりじゃなく本人にとって面白くないことも成長の糧となりえると思っている。

この旅でむぎは成長した。

私もむぎの気持ちがよく分かるようになたし、信頼出来るようになった。

むぎを野田さんのカヌーに乗せて写真を撮ればよかったとかあとから後悔の念が湧いてくる。

よし、来年も行こう!

それまでにむぎを立派なカヌー犬に育てよう。

カヤックにはまってしまった飼い主と一緒に暮らすむぎの宿命だ(笑)

しかしガクやアレックス、ハナちゃんのようにはなれないだろう。

だからむぎと下るのは瀬のない川だけにしておこう。

それならむぎも”そんなに”怒らないだろうから。